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小山 望さんインタビュー

未来予想図がより鮮明に描けた

2021年3月21日

幸雲南塾 2期生 小山 望さん

−幸雲南塾との出会いを教えてください。

出身は雲南市大東町です。福岡に出た後、田舎が恋しくなって戻ってきて、吉田ふるさと村に入っていたことがきっかけでした。ちょうど幸雲南塾が始まって、面白そうだな、自分も受けてみたい、と思っていたところに、会社から一人出すことになったんです。地域の暮らしに根ざしたツアーの提案を、マイプランにしました。実際に吉田で仲良くしているおばちゃんがいて、羽釜でご飯炊いたりする内容でした。とにかく実践する塾なので、いろいろさせてもらいましたね。

−幸雲南塾に入って何か変わりましたか。

自分の世界が広がりました。それまでは、会社と吉田町内と自分くらいの世界で、休日は松江に出ちゃうような生活でしたが、雲南市の中で広がりができ、人脈ができました。大きかったのは、それまで苦手だった人前で話すことが、できるようになったことです。話すことで伝わる喜びを感じました。絵を描いたり、服を作ったり、別のことで表現はしていましたが、うまく話せなくて。それが、自分の思いを人前で話せるようになりました。周りの人も聞こうとしてくれるし、見守って待ってくれる。いい人たちに会えました。個人的には、遠い将来でも、育ったところでカフェをしたいという夢があって、幸雲南塾で受講して夢を話すことで、手伝って共感してくれる人いることがわかりました。家庭の事情もあり、吉田ふるさと村から大東に戻ってやりたいことを形にしようと考えているタイミングで、おっちラボの立ち上げがありました。バイトをしながらちょっとずつやろうかなと思っていたのですが、銀鏡さん(おっちラボ立ち上げ時の事務局長)が「おっちラボにかかわりながら、ゆくゆくは自分のことできるようになったらいいんじゃない」と言われて。2014年5月1日から、正式に雇用されました。

−おっちラボでの1年を振り返ってどうですか

めまぐるしく過ぎていきました。主に、全体的な幸雲南塾の運営のほか、場所をオープンスペースにすることや、地域自主組織を回って、入間交流センター通学合宿のスタッフをしたりもしました。それこそ、さらにしゃべれるようになりましたね。自分で企画運営したことがなかったのですが、ここはゼロからつくっていく。そのことの意味を考えるようになりました。自分が動くことで、地域がどうなってほしいか。未来予想図をより鮮明に描けるようになった感じでしょうか。人生が変わりました。幸雲南塾に行かなかったら、うつうつとして、今でもカフェを手伝うだけだったと思いますが、今は自分でカフェを開きたいと考えています。

−どんなカフェにしますか。

生まれ育ったこの大東の町で、もっと、地元に目を向ける人がたくさんになるといいなと思っています。町の機能として、みんなが集う場所が必要で、その一部になりたいんです。今のおっちラボの事務所をカフェにして、みんなが気軽に集える場所にしていく予定です。カフェの名前は「憩雲(いこう)」。雲が晴れた日に泳ぐみたいに、形が変わったり、集まったり自由なんだけど、雲のように集っているイメージです。これからの人達が、帰ってきたときに、こういう場所があるんだよと、発信して伝えて、つながっていったらいいなと考えています。何かやりたいけど、うつうつとしている人は、ぜひ、お話しに来てください。そういう場所になりたいです。

 

聞き手:田中輝美(ローカルジャーナリスト)

のんびり雲の集会所 憩雲(いこう) 

雲南市大東町飯田36-12 JR出雲大東駅内

営業時間 11:00~17:00 定休日 水・日